インプラント治療の流れ


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Tポイント

インプラント治療の流れ(2回法の場合)

インプラント治療にはさまざまな方法があります。
1回法は1回の手術で仮歯の取り付けまで行う手術です
(STEP5の人工歯冠が仮歯の状態)。
2回法はインプラントを埋入後、歯肉を閉じて骨との結合(オッセオインテグレーション)を待つ方法で、もう一度歯肉を開く手術が必要になります。

オッセオインテグレーション(骨の接触・結合)
一次処理の後、骨とインプラントの結合を待ちます。
上顎は4〜6カ月、下顎は2-4カ月間ほどかかります。 その後、二次処理を行います。

1回法と2回法の手術の違いは骨との結合をどの状態で待つかにあります。骨との結合を開放した状態で待つ1回法は、細菌感染の恐れやインプラントへの負荷など骨との結合への影響も懸念されます。2回法は2回の手術が必要ですが、骨との結合を歯肉を閉じた状態で待つため1回法のような心配がありません。

当歯科医院では、より安全で成功率の高い2回法によるインプラント手術を基本としています。
ここでは代表的な治療方法をご紹介しますが、この他にもいくつかの治療方法があります。

●インプラント治療の流れ(2回法の場合)
 ※一本でも抜けたままの歯がある状態
  1. 診査・診断
  2. インプラント埋入前の処理
  3. インプラント埋入手術
  4. インプラントの頭出し手術
  5. 上部構造製作
  6. メインテナンス

埋入手術から頭出し手術までの期間: 上顎 4カ月〜1年下顎 2カ月〜4カ月くらい
上部構造製作期間: 2週間〜2カ月

インプラントの治療には日頃から学会や講習会・勉強会などに積極的に参加している、経験豊富な歯科医師があたります。
また、患者様の安全のため治療中の血圧や心電図など全身管理も徹底して行っております。ご希望の方には、静脈内鎮静法によるインプラント治療を行っておりますので、安心して治療に望んで頂けます。

★リラックスしてインプラント治療をお受けになりたい方へ
 静脈内鎮静法のご紹介

インプラントのための精密検査

せっかく入れたインプラントも持たなくては無意味になってしまいます。
患者様の口腔内の状況を正確に把握することは、最良のインプラントを提供するためには欠かせない作業です。

問診
糖尿病や骨粗鬆症、高血圧症などの生活習慣病の有無や、既往歴についておたずねします。

口腔内検査
患部の周囲あるいは口腔内全体の虫歯・歯周病の検査などを行います。

口腔内写真
診断や治療計画に用いる口腔内写真を撮影します。

レントゲン写真
患部の周囲およびあご全体を撮影します。 あごの骨の状況や虫歯、歯周病の状態まで詳しく確認することができます。

CT撮影
CTは体を輪切りの状態(断層画像)で見ることができる装置です。
インプラント治療ではあごやその周囲の断層画像を撮影し、治療の診断や治療計画を立てるために使用します。

検査結果に基づいてインプラント適応の有無を診断します。
インプラント治療を進める場合は、CT撮影から得たデジタルデータを使用して多角的なシュミレーションを行い、最も適切な治療計画をご提案いたします。

最新の術前診査(インプラント術前シュミレーション)、
最新の治療方法(サージガイド)

CT検査により得た画像(データ)は3D画像診断ソフト(Simplant)を使用して解析します。
レントゲン写真と異なり、あごの骨や歯槽骨の凹凸、骨密度や神経の位置まで読み取ることができ、より安全で正確な治療計画を立てることができます。


SimPlant−インプラント術前シミュレーション

CT画像より作成する3D画像により、安心で確かなオペが実現されます。

3D画像診断ソフト(Simplant)1
3D画像診断ソフト(Simplant)2
3D画像診断ソフト(Simplant)3

サージガイド-SurgiGuide

サージガイド-SurgiGuideは、SimPlantの治療計画データより作成される、光造型によるサージカルガイドで、治療計画通りの安心で確実なオペの実現を支援します。

サージガイド-SurgiGuide

オステル 共振周波数解析

オステルはインプラントと骨がどのくらいしっかり結合しているかを客観的に数値か出来る機械です。
いつからインプラントで咬ませられるか客観的に判断出来ます。

共振周波数解析 オステル

1次手術

あごの骨へのインプラント埋入はインプラント治療の中でも最も正確さが要求される手術です。
埋入深度や埋入角度、あごの骨の中の神経管の位置など細心の注意を払いながら、治療計画に基づいて手術を勧めて行きます。

歯のない部位の歯肉を少し切開して骨を露出します。
骨移植(GBR)
多くの場合、骨欠損があるので、骨移植(GBR)を併用します。
インプラントを埋入する穴をドリルで形成します。
形成された穴にインプラントを植立します。

1次手術終了

インプラントを完全に骨の中に埋入したのち、歯肉を縫合します。
縫合は約1時間後に抜歯します。
移植した骨も3〜6ヶ月で正着します。インプラントが骨と結合するまで一定期間待ちます。
上顎で4〜6ヶ月
下顎で3〜4ヶ月

インプラントと骨との結合を待つ間の仮歯

インプラントと骨との結合(オッセオインテグレーション)を待つ間は仮歯で過すことになりますが、最良の治療結果を得るためには大切な期間と捉えなければなりません。
しかし、笑うと見えてしまう部分だと気になるのではないでしょうか?
これから作る上部構造物(被せ物)が咬み合わせなどの面で機能するのか心配される方もいるかもしれません。

このようなことから、当歯科医院では最終的な上部構造物を予測した仮歯を製作しています。
インプラントと骨の結合を待つためだけの期間としてでなく、上部構造物が口腔機能としての役割をきちんと果たしてくれるかどうかを確認する期間でもあるのです。

自然な仕上がりの仮歯は見た目(審美性)もすばらしく、硬い物を食べたり上手に発音することも可能です。

上部構造物を作るための精密印象(型取り)

インプラントと骨の結合が確認出来たら、上部構造を作るための精密印象に入ります。インプラントと自然歯の最大の違いは歯を支える仕組みにあります。
自然歯は歯根膜を介して歯槽骨(あごの骨)と繋がれていて、歯根膜はクッションの役割を果たしています。
インプラントはあごの骨との結合によって支えられるためクッションがありません。
そのため精密な印象を採取(型取り)し、より精密な上部構造物を製作する技術が必要になります。

個人トレーの製作
一般的な治療における印象(型取り)では既成のトレーを用いますが、インプラントでは個々に型取りのためのトレーを製作します。 精密な上部構造物を製作するにはオーダーメイドのトレーが不可欠です。

個人トレーによる印象
精密に、インプラントの位置・歯ぐきの位置・周囲の歯の位置を再現するためにシリコンラバーという特殊な型取り剤と個人トレーで型をとります。シリコンラバーは普通の型取り剤に比べて、時間の経過による歪が小さく、より精密な型取りを行うことができます。

インプラントの上部構造物

メタルボンド
金属にセラミックスを焼き付けた物で強度に優れています。 すり減りや変色がなく、天然菌に近い色合いが出せるため審美性にも優れています。表面のセラミックスの抗菌作用で、細菌を寄せ付けにくく歯が長持ちします。

ハイブリッド・セラミックス
セラミックスとレジン(プラスチック)の混合物です。 セラミックスの固さとレジンの柔らかさをあわせ持ち、天然菌に近い色合いと噛み心地が再現できます。含まれているレジンにより劣化や変色がみられるのが欠点です。 メタルボンドのように内面に金属を用い強度を高めることもできます。

メタル
適合性や硬さにおいて劣りますが、最も安価な上部構造物です。

2次手術

治療用キャップを装着して2〜3週間待ちます。
一定の治療期間ののち、再び歯肉を切開してインプラントを露出し、歯肉を整えるための治療用キャップ(歯肉フォーマー)を付けます。これは新しく作られるインプラント歯冠の周囲粘膜を整えるために大切です。


ネジで歯冠をインプラントに固定して完成

歯形を
採ります
治療用キャップを外してアバットメントを装着します。

静脈内鎮静法について

快適な歯科治療 知らないうちに治療が終わっています
リラックスしてインプラント治療をお受けになりたい方や、 体の調子が気になって治療に踏み切れない方、
お気軽にご相談ください。

当院ではリラックスしてインプラント治療を受けたいという患者さんのために、歯科麻酔認定医による抗不安薬などをもちいた静脈内鎮静法を行っています。

静脈内鎮静法とは.....
鎮静法は全身麻酔とは異なり、うたた寝をしているような、あるいは、ほろ酔い加減のような感覚で、不安や恐怖が取れ、とてもリラックスした状態で治療を受けることができる方法です。ストレスを感じることなく、ほとんどの場合痛みもなくもいつの間にか治療が終わっていたという感じがします。

鎮静法には
 1.気分が落ち着く
 2.痛みなどや治療中のことを覚えていない
 3.治療時間が短く感じられる
という利点があります。
さらに、精神的な緊張が和らぐことで、血圧や心拍数も安定します。

鎮静法Q&A

Q1 全身麻酔や笑気吸入鎮静法と、どこが違うのでしょうか?
<静脈内鎮静法の場合>
  • 眠くなるが、意識はなくならない。
  • 自分自身で普段と同様に呼吸ができる。
  • 呼びかけや刺激に対して反応できる。
  • 入院する必要がなく、手術当日に短時間で帰宅できる。
  • 外来での無痛治療に最適。
<全身麻酔の場合>
  • 意識がなくなる。
  • 人工呼吸が必要。
  • 呼びかけや刺激に対して、反応できない。
  • 多くの場合入院が必要で、当日帰宅する場合にも時間がかかる。
<静脈内鎮静法の場合>
  • 効果が確実で、速い。
  • 夢見心地でほとんど痛みを感じない。
  • 会話や口呼吸による影響がない 。
  • 緊急時に静脈からすぐに薬剤を使用できる。
<笑気吸入鎮静法の場合>
  • 鎮静効果が弱いため痛みを感じる場合がある。
  • 会話や口呼吸により影響される。
  • 副作用がほとんどない。
Q2 どのような場合が鎮静法に適しているのでしょうか?

  • 痛みがなく,楽な気分で治療を受けたい方。
  • 治療中に気分が悪くなったことがある方、脳貧血様発作や過換気症候群と言われたことのある方。
  • 高血圧症や心疾患など内科疾患があり、全身管理を要する方。
  • インプラント手術や親知らずの抜歯のような、比較的長時間の治療を要する方。
  • 嘔吐反射を気にしないで治療をお望みの方。
  • 局所麻酔がよく効いて欲しいとお悩みの方。

Q3 鎮静法は安全な方法でしょうか?

意識や反射が残っているという点で安全です。当院では、全身状態や使う薬剤の特徴に熟知している歯科麻酔専門医が全身状態を管理しながら行っていますので安心です。

Q4 鎮静の前後は、どのような処置が行われるのでしょうか? 治療後すぐに帰宅できるのでしょうか?

  • 治療前には、術前検査として血圧・脈拍・心電図・酸素飽和度などのモニターをつけさせていただき、全身状態をチェックいたします。その後、点滴を行います。
  • モニターは、安全のため治療後まで継続してつけさせていただきます。
  • 治療後は特別な処置はありません。ふらつきが少し残りますので、自動車の運転はできませんが、通常、普段の生活に戻れます。



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